蔵六のニユース
2023.10.25
蔵六ニュース・・25号
■過日、衆議院議員の中谷議員を招いて自由民主党山梨県印章支部の総会と山梨の皆さんからの問題提起と議員を囲んでの会を開催した。その中で出てきた提案に象牙の登録料の問題があった。現在、どのくらいの皆様が登録しているのかはわからないが、年間2,3本しか売れない象牙の登録に3万円もかかるのなら辞めようという方が増えているという話でもあった。2021年9月で4944件+審査中というデータが手元にある。
政府は、こうやって業界から象牙を扱う店が減る事を考えているのではないかという話まで出た。新規登録も9万円もかかる、これでは新規もあるわけはない。
山梨では卸組合の会合で議論を重ねる事にした。
更新料と登録料の減、自民党員なら5割引き無理か! 業界の組織加盟店の特権はありかもしれない。
皆様のご意見も聞きたい。
■添付資料(甲州商人ドットコム (koshu-akindo.com))
★アカネ横目印材の激安企画を掲載いたしました。
21ミリ丸1000円・18ミリ丸800円・16.5ミリ丸700円・15ミリ丸600円・13.5ミリ丸500円・12ミリ丸400円・・サイズです。
★新しい販路を拡大したい皆様にご活用ください。店頭に置くだけでハンコの販売キットが出来上がります。3000円
■消費者はもうはんこは要らないんじゃないのという空気感があります。
以前お届けした竹田恒泰先生の書いたものを再度数回に分けて送信します。
この負の空気感を変える工夫をみんなでアイデアを考えませんか!!
アイデア募集中!!
★② 欧米人も羨む便利なハンコ
ハンコのある社会に生きていると、ハンコの便利さが当たり前になってしまっていて、現代日本人はその価値がわからなくなってしまっているように思う。
例えば、箸の便利さは、箸を使わない西洋に住んでみて初めて実感できる。
平皿にへばり付いたレタスをフォークで剥がして食べようとした時、箸があったら便利だと思うものである。
ハンコよりサインの方が便利だと思う者は、サイン社会の不便さを知らない者である。
もし、契約者や社内の決裁文書などをハンコからサインに変更すると、とても不便になることは間違いない。
私は香港をはじめ海外に数社の会社を持っているが、決算では五十カ所以上の署名をする必要があり、相当の苦痛を強いられる。
また、海外の会社では、決算以外でも頻繁に署名を求められ,その度にハンコの便利さを実感させられてきたものである。
それに、何十回もサインをしていると、最初と最後ではサイン自体がだいぶ変わってきてしまう。それは、後に本当の署名であるかを検証する際の妨げとなる可能性もある。
また、印鑑を偽造しようとすると大がかりだが、サインの偽造は真似して書くだけであるから心理的ハードルが低い。また、日本の刑法では無印文書より有印文書の偽造の方が罪が重いため、その点でもサイン偽造の心理的ハードルは低い。
そして、印鑑証明通りの印影であるかは素人でも判別可能だが、サインの場合で疑義が生じたら、個人で判断するのは困難であり、毎回筆跡鑑定を雇う必要がある。
それに、日本ではハンコを渡す事自体、委任があったものと推定されるため、委任状や印鑑証明なくして代理人に意思表示を委ねることが可能である。
たとえば、実印を預けることで、日常の決済は総務担当者に委ねることができる。
その他にも、家族に通帳と印鑑を預ければ、委任状がなくても銀行から現金を引き出すことができる。
もし、ハンコが廃止されたら、代理人が署名するに際して、その人物が代理権を持っていることを証明するために、毎回委任状を作成・交付する必要があり、また、その委任状もハンコもなく認証する方法は煩雑である。
ハンコの便利さは、印鑑登録制度を外して語ることはできない、ハンコは自分のオリジナルマークであり、それを政府機関に登録することができるというのは、欧米人が聞いたら、その先進的な制度に驚くという。
欧州にはシーリングの文化があり、家や個人のオリジナル。ロゴマークとして用いられているが、政府機関にそのデザインを登録できる国などない。
たとえば米国でサインを登録できる制度がないため、本人の署名であることを証明するには、わざわざ公証人に認証してもらう必要がある。
具体的には、署名に公証人に立ち会ってもらう必要があるため、煩雑かつ相当の費用を要する。
日本では印鑑登録制度があるため、印鑑証明を添付するだけで、本人の印鑑であることを証明することができるのである。
欧米のサイン社会は、日本より進んでいるのではなく、実際はその逆で、日本の方が遙かに進んでいたのである。