蔵六のニユース

2023.11.21

蔵六ニュース・・27号

 

■全国の文具店の専門のお店の数は何店あるかご存じですか?

何十年前には3万店と言われていました。

その3万店が、2021年のデーターで5400店余りという数字が公表されました。

その内訳も、個人店2600店法人店2800店あまりとありました。

専門店以外の流通のコンビニ、ホームセンター、ネット、ハンズロフト等々、アスクル、

問屋、コクヨ、メーカーの直販等々が大きなシェアを占めている事は間違いない。

甲府市では専門店は問屋の経営する1店がまあまあの規模で、小さな文具店が

数店という現実である。納品専門店は数店ある。

 

ハンコ屋さんは、専門店は現在1300店(+多店化専門店150位か)位だと推察します。

ネット店は大手5店位が力を持ちます。過日の業界紙の主催する展示会にハンコの問屋が

1社出展しました。オープンから一時的にハンコ関係の客が集まり、午後には三々五々、

次の日も三々五々という状況でありました。まあ、60~100店舗位のハンコ屋さん

が展示会に行ったという事だと推察します。

来年の出店はやめると思いますが、素材の価格等が他の流通の皆様に公開される事に

不満を言う方も多くいました。ハンコの分野は消えていくと推察します。

なお、文具店の激減原因は、デジタル化の進展、ネット販売の普及、人口減少、後継者不足、

文具専門家から文具も扱う業態に変更、そしてコロナ過の需要減退、消費者動向などがある。

ハンコ屋は、プラス行政の認印の廃止という流れとハンコはなくなるんじぁないという風潮が

大きな影響を及ぼしていると言える。

 

■添付資料

山梨の高校生がハンコを取り上げてくれました。

蔵六の母校甲府一高探求科の生徒達が取り上げてくれたものです。

皆様の経営にお役に立つといいなあと思います。

 

 

 

■消費者はもうはんこは要らないんじゃないのという空気感があります。

以前お届けした竹田恒泰先生の書いたものを再度数回に分けて送信します。

この負の空気感を変える工夫をみんなでアイデアを考えませんか!!

4回目・・・ 押印だけ廃止する虞

河野大臣は、先ず押印を廃止して、次に書面とファックスを廃止し、デジタル申請に移行していくという

。しかし、順序が逆転してはいないだろうか。書面を廃止してデジタル化することによって、自動的に

その書面に押印が不要になるというなら分るが、書面を廃止する前に押印だけを廃止することに

何の意味があるのだろう。

 平井卓也デジタル改革大臣は、行政のデジタル化には5年は要すると語っている。ということは

、河野大臣はサインへの代替えは認めない旨を述べているため、その5年間の移行期間、従来押印が

求められてきた書面は、押印せずに単にプリントアウトして提出すればいいことになる。

 果たして、国民はそのような改革を求めているだろうか。そもそも、一般国民が」行政手続きで書類に

押印する回数は、そう多くはない。出生や死亡、転入や転出、結婚や離婚などは頻繁にあるわけでもない。

そこに押印が要求されても大した負担ではない。それが行政改革の柱だとは噴飯ものである。また、

行政では押印を照合しないため、押印が廃止されても、何ら国の経費の削減にはならない。

 確かに、『認印』とは、何らかのハンコが捺されていれば足りるため、他人のハンコでも通用する

。だが、法律上,無印私文書より有印私文書を偽造した罪が重たいのは先述の通りである。それは、

有印私文書の方が文書自体の信用性及びその保護の必要性が高いからにほかならない。有印文書の方が、

偽造の心理的ハードルが高いののは当然である。

つまり、行政手続きの押印廃止は、虚偽の申請や申告を増やすことに繋がる可能性がある。

『給付金詐欺』や『鳥貴の錬金術』で話題になったように、日本人の倫理観の低下が指摘されるなか、

押印廃止は、不正の心理的ハードルを下げることになるため、わざわざデジタル化に先行して押印を廃止

することは、百害あって一利なしというべきである。

 河野大臣が進める押印廃止の最大の問題は,ハンコを悪者にしてしまったことである。『押印廃止』とは

単に行政手続きの押印を廃止するだけだが、一般的には、将来ハンコはなくなるものと理解された。

『デジタル化を進める』というだけではだめだったのか。手っ取り早く押印廃止で成果を誇示しようとし

たのではなかったか。ハンコが悪者にされた代償は計り知れない。

 

 

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